カレッジ祭を終えて

第28期生のカレッジ祭も無事に終了をいたしました。たくさんの方々にご来場いただき、また在校生には多くのはげましのお言葉もいただき本当にありがとうございました。
もうすぐ卒業となりますが、この1年などは、まだまだスタートラインにたったと同然と考えております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

さてカレッジ祭は今年で15回目となりました。以前は卒業作品展のみでしたが、現在ではコンテストや講習会なども加え、ご来場くださる方にはさらにお花を楽しんでいただけるようにしています。また当初からイベントの運営に携わることも、授業の一環として指導しています。短い3学期の中、今年も学期末試験が終わると同時にカレッジ祭準備が始まりました。

卒業作品にはいろいろなものがあります。また出来上がりのレベルもいろいろであると、承知しています。2学期の終わりに、作品に向かう考え方、発想の方法、予定のたて方などの講義、その後具体的な制作技術などを指導していきますが、すぐに考え始める学生、だいぶ時間がたってから動き出す学生など、その過程もいろいろで、世間にある確率と同じようなものとなります。また、まったく発想が出来ない場合は、時にはゼロからの面談も行い、結果なんとか自分の作品の糸口をつかめば第一段階クリアと思っています。

指導する側にとっては、最終の形をこのデザインでGO!と決めてしまって良いのなら、そちらの方がはるかに簡単で、現時点でのその学生にあったレベルのいちばん良い見せ方ができるデザインにすることはできるのですが、なにしろ、学生個人の作品の発表であることから、なるべく各自の気持ちを最大限にいかそうと思うと、糸口をつかむまで、なかなかの時間を要したりします。しかし作品の大小にかかわらず、発想、それに合わせたデザインおこし、花材の選択は大変難しく、3学期の卒業間近のこの時期だから、やっとできる授業と感じます。

毎年この時期、学生とのそんなやり取りを繰り返し、3学期の終了となるのですが、この過程を含めた作品制作を、学生自身がやって良かったと思えるならば、もうそれだけでも良いような気がしています。外には出なかったかもしれないそのための努力が、やがて大きな自分の力になることを、指導側の私たちもおおいに感じているからです。


今週、最後の授業をしています。そしてその最後の日、全員で大掃除をすませ身の回りの整理整頓をし、3月の卒業式を迎えることとなります。

今年度もありがとうございました。(高橋洋子)

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