ブトニアのお話

(男性の襟の花飾り)

2022年ももう2月半ばとなり、昨年入学の第31期生も3月に卒業式を迎えます。今月末にはカレッジ祭もあり、残り1ヶ月もしっかりと勉強をしてほしいものです。

さて先日、ブトニアの授業をしました。コサージ(女性が身につける花飾り)はすでに1学期から実習をしていますが、ブトニアは1年の最後に実習しています。作り方はコサージに準ずるので、卒業間近で良いのですが、ちょうどこの時期だからこそ、ただ作れるようになるだけではなく、男性が花を身につける心意気(とも言いたく、また心粋と書きたいくらいです…笑)は、これからの若い男性たちにはぜひ身につけてもらいたく、そのような話も講義に加えています。

近年、ファッションはますますラフなものになったような気がしています。実際に楽な服装やルーズなイメージのものもたくさんあります。そんな中、男性がスーツを着用するのは、学校の制服、リクルートスーツ、その後はビジネススーツですが、日常の自分の時間の中にも、大人としてのきちっとした服装、お洒落としてスーツを着用する機会などは、文化としてもなくなってほしくないと思っています。

日本の生活の中では、男性が花を身につける機会は、結婚式でのブトニアのみでしょうか、う〜ん(笑)少し残念な気もします。普段の生活の中でも、男性でも花を身につけるというお洒落をしていただけると嬉しいかぎりです。

以前のテレビドラマのお話ですが、アガサ・クリスティ原作の名探偵ポアロは、お仕事中でも、スーツにブトニアを身につけていらっしゃるのです、それもさりげなく…こんなお洒落に嬉しくなります。また私の友人は、花ではないですが、スーツにその時々にあったピンズをつける方もいて、それはそれで素敵です。会社の時は社章、クリスマスはクリスマスのもの、またはその時々でアニメのキャラクターのピンズなどをさりげなく…そう、男性はさりげなく、がベスト。ブトニアもボタンホールに少し、が、かっこいいですね。

そんな講義もすると、卒業式には派手なブトニア、さりげないブトニアなど必ず身につけてくれるので、どれどれ?と見るのも嬉しいです。
今年はどんな花を身につけてくれるのでしょうか、楽しみです。

コロナのため自粛生活が長くなり、人と人が集まることも面倒になってしまったような、忘れてしまったようなで、たくさんのことがままならない日々、また少し疲れも出てきましたが、もう少し頑張りましょう。また寒い日が続いております、十分お気をつけてお過ごしください。(高橋洋子)

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