卒業生紹介 vol.13


年齢・職歴を問わず、全国各地、海外から花のスペシャリストを目指す人が入学するJFTD学園日本フラワーカレッジ。
花業界で活躍をしている卒業生が学園で過ごした1年間を振り返って、今どう感じているのでしょうか。「卒業生紹介」では、その月ごとに指名された卒業生から縁のある方にバトンを渡し、次々とつなげていきます。

第13回は、第1期卒業生の源川 祐策さんです。
創立した当初の学園はどのような雰囲気だったのでしょうか。
また、卒業後の28年間、どのような道を歩まれてこられたのでしょうか。

それでは源川さん、よろしくお願いします!!

 

 

「ご入学おめでとう!君たちは東京に遊びにきたわけじゃない。やる気のないものは去れ!」

竣工間近ながら、まだ剥き出しのコンクリートを隠すように紅白幕で囲まれた入学式で、檄を飛ばす国会議員の方からいただいた熱い挨拶を聞きながら、当時18歳だった私は今まで経験したことのない高揚感に包まれていた。

鹿児島の片田舎にある花屋の息子だった私は、小汚い床や壁の店で、菊の束を作って地元の方へ販売するのが実家の仕事と思っていた。当然、花屋に魅力を感じたことはなく、趣味で音楽をやっていた事から将来は舞台などの音響技術者になりたいとおぼろげなが思っていた。

そんな私の人生が「JFTD学園日本フラワーカレッジなる学校が出来るらしい。行ってこい」という父の一言で至極簡単に、しかし大きく変わることになることなど、その時は知る由もなかったのだった。

(小学校の卒業アルバム。この頃から将来の目標は決まっていたのかも( *´艸`))

 

1991年、時はバブル最高潮。学園での生活は全てが新しく刺激的で、休日は都内花店でアルバイト、時間のあるときには同期の仲間と一緒に様々な形態の花店を見てまわった。日本各地から集まった個性的な仲間達と過ごした一年間は、それまで抱いていたネガティブな花屋像を打ち壊すだけでなく、実家の店を変えてやるという強いモチベーションが芽生え、全国にいる同期の仲間に負けないようにと今でも自身の大きな礎となっている。

卒業後は花キューピット会員店で都内の老舗花店「株式会社 花弘(東京都世田谷区)」さんにて修行させて頂き、帰省後に結婚。事業も安定し、地域づくりの仲間もできて忙しく過ごす毎日のなか、大きな出来事が起こる。

 


(年末は日本有数の温泉観光地いぶすきのお正月花を生けるために、毎晩徹夜で松竹梅を生けまくります)

 

「フロリアード2002スタッフ募集」業界紙の片隅へ掲載されたそのニュースに目が釘付けになった。花業界で知らない者はいないほど有名な、世界最大の国際園芸博覧会フロリアードが現地装飾スタッフを募集するというのだ。しかも、オランダで10年に1回しか開催されない。

さかのぼること10年前、学園卒業時のフロリアード1992でもスタッフを募集しており、その時も応募したのだけれど、当然キャリアも技術も知識もない、無い無い尽くしの私が採用されるはずもなく悔しい思いをしたのだった。しかし、今回こそはと再度チャレンジした結果、学園からの推薦もあり採用され、トータルで半年間会社をあけて、オランダフロリアードでの日本政府ブースの装飾をおこなった。空いた時間でドイツ、ベルギー、フランスなど近郊の国や、遠くはギリシャでの生花流通調査をするなど、自らの未熟さを知る反面、数多くの貴重な経験を積むことができた。

 

(私の花人生を大きく変えた「フロリアード2002」での展示完成後の一コマ。広大なスペースを一晩で模様替えするため、我々展示スタッフだけでなく在住日本人ボランティアの手も借りてお祭り騒ぎでした)

 

最終的には会場装飾コンテストにて日本政府ブースが総合金賞を頂き、私のフラワーデザインでの数少ない表彰体験となっている。このとき仕事・生活を共にした全国にいる同世代の市場、生産者の仲間は大切な友人であり、今でも交流をさせてもらっている。

そのとき既に自店の主軸として働いていた為、家族を置いて半年も店をあけることには葛藤もあったが「花屋を一生の仕事にしたのなら二度とできない体験をしておいで。いずれ、それが会社の為にもなるから」と理解して送り出してくれた妻やスタッフには、一生頭が上がりません。

結果的にはこの時の経験を買って頂き、その後、鹿児島で行われた日韓首脳会談をはじめ、国際会議やVIPの来県等での会場装花、最近では県外でのイベント会場装飾を担当させていただくなど、仕事の幅が広がってきており、妻の言葉が予言だったような気がしている。

 

(国際的なイベントで培ったTPOに合わせた装花で、大型の装花なら花源との指名を頂くようになってきました)

 

実家の花屋に帰ってきた時は仏花が主力商品だったので、売り上げの1割もなかったギフトフラワーに力を入れることに反対の意見も有った。しかし、時が経ち仏花需要は激減。今ではギフトフラワーがそれを補う当店の柱となっている為、早くからギフトフラワーに力を入れていなかったら当店は今、どうなっていただろうと思うこともある。

 

(店内は季節に合わせたディスプレイはもちろん、花関係の蔵書をお客様が自由に見たり借りたりできるようにしています)

 

28年経ったいま思うのは、当時、現在の教室がある日本フラワー会館のビルも完成しないまま始まった日本フラワーカレッジに入学していなかったら、フロリアードに行こうと思っただろうか。カレッジで切磋琢磨出来る仲間達に出会わなかったら、黙っていても売れる仏花に満足せず新しい需要を産もうと思っただろうか。

もし、将来を花の世界に賭けようと思うなら、あなたが手にしたいチャンスはこのJFTD学園日本フラワーカレッジにあります。28年の間に卒業した1500人の仲間がこの学園には居ます。

「心を形に。ゆりかごからおはかまで、全てのシーンにお花を!」当店のキャッチフレーズですが、これからも真摯にお客様へ花を提供し続けていきたい。

 

(花源本店 店内の様子 お客様がわくわくするようなお店を目指しています)

 

BASIC&TREND花源
〒891-0702  鹿児島県南九州市頴娃町牧之内2041番地
TEL : 0993-36-3200

源川 祐策(1期卒業)
BASIC&TREND花源 代表取締役
オランダで開催の「フロリアード2002」にスタッフとして参加。

 

源川さん、どうもありがとうございました。
JFTD学園日本フラワーカレッジに入学して、全国から集まる仲間と学んでいくうちに、それまでネガティブなイメージがあった花店への想いが激変した様子が伝わってきました。また、卒業後も自らの手で海外でのチャンスをつかまれるなど、常に花と向き合い、花店の仕事に対して前向きな姿勢に刺激をうけました。
さて、次のバトンを受け取ったのは、16期卒業の中村健太郎さんです。
現在、どんなご活躍をしていらっしゃるのか楽しみです。
次回もお楽しみに!!


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